マルチスピーシーズの裏側にあるオルタナティヴなアッサンブラージュを考えるために生き物たちの死を巡り逡巡しつつ深まる死体社会学的思考の軌跡 冷凍死させられるアカミミガメ、プールで生きる交雑種オオサンショウウオ、アニマルシェルターで余生を過ごす猫、1970年代の昆虫採集論争、さまざまなかたちで駆除されるヤマビルーー「生態系」の管理や維持をはじめとするさまざまな要因により共存・共生を阻まれた生き物たちを人びとは、どのように死なせてきたのか? 彼/彼女らを死なせてきた、あるいはその死と向き合ってきた現場に丁寧なフィールド調査、文献調査などを通して迫り、生き物の死体を常にポジティヴで有用なものとして役立てなければならないという潮流を再考に付しながら、生き物たちの死そのものが私たち自身を揺さぶる「共振性」とどのように向き合い、どう関わり合うべきか、明晰な語り口で理論的に探索する快著! この本が主に焦点をあてるのは、現代社会における生き物の死なせ方についてである。この生き物たちには脊椎動物もいれば、無脊椎動物もいる。そして生き物の死に方にさまざまに関わってきた人たち[…]のしていること、考えていること、感じていること、気を配っていることについて考えをめぐらす。「第1章」より 渡邉悟史(わたなべ さとし) 龍谷大学社会学部講師。博士(政策・メディア)(慶應義塾大学)。専門は地域社会学・人間動物関係論。著書・論文に『オルタナティヴ地域社会学入門ーー「不気味なもの」から地域活性化を問いなおす』(共編著)、「集落に生きた証を残そうとすることーージグムント・バウマンによる「不安の社会学」を援用して」(『村落社会研究ジャーナル』 21巻2号、日本村落研究学会研究奨励賞)など。
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