西岡竹次郎(1890〜1958)は、むしろ新自由クラブの立ち上げに関わり文部大臣や参議院議長を務めた長男・武夫のほうが政治史に名を成しており、今では忘れられた政治家といえよう。初等教育(六年)・中等教育(五年)を修了できないほどの筆舌に尽くしがたい貧困、にもかかわらず早稲田大学専門部に進学を果たし、新聞・雑誌社を創業、衆議院議員・政務次官・県知事にまで上り詰めた竹次郎は、普通選挙運動や婦人参政権運動にのめり込みながら、戦時ファシズムや開発政治に深入りするなど、紆余曲折の人生を辿った。最貧困からのし上がった「無名」のメディア政治家の軌跡に、近代日本の裂け目を見出す評伝。 序章 「西岡竹次郎の時代」をめぐる問い 第一章 貧困・苦学と「政治」への憧憬 1 「家族」という桎梏 2 中学進学と弁論への目覚め 3 半島流浪から早稲田大学専門部へ 第二章 雄弁会と大正期の「政治の季節」 1 雄弁会と「政治参加」 2 「声」から「紙」へーー『青年雄弁』の創刊 3 「普選の闘士」の誕生 4 英国への「転進」と「帰還」 第三章 国政進出と地方紙の創刊 1 「無所属」から政友会へ 2 『長崎民友新聞』の創刊と盛衰 3 国政と市政のはざまで 第四章 戦時体制下の「平等」 1 政党政治への疑念 2 ファシズムへの情熱 3 「新体制」への幻滅 第五章 県政への転進と「開発」の政治 1 敗戦と「一県一紙」の崩壊 2 公職追放と国政引退 3 「開発」の県政 終章 「苦学」と「雄弁」の帰結 あとがき 参考文献一覧 西岡竹次郎 略年譜
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