精神分析の本質は病理的次元でなく倫理的な次元にある。そこでは病いに陥った人間が問題ではなく各人の生き方が問題とされる。精神分析を通して身体症状さえその多くが倫理的な意味をもっていることがわかる。哲学や思想や宗教と親和性のある精神分析の本質を、自らの経験をもとに分かりやすく書き下ろす。難解であるという定説を覆し不幸な受け入れられ方をした日本のラカン理解に楔を打ち込む一冊。 序文ーー向井雅明 はじめにーーこんな疾風怒濤の時代だから 第1部 精神分析とはどのような営みか 第一章 それでも、精神分析が必要な人のためにーー精神分析は何のためにあるのか 第二章 自分を救えるのは自分しかいないーー精神分析が目指すもの アンコール1 人はどのようにして精神分析家になるのか 第2部 精神分析とはどのような理論か 第三章 国境を超えると世界が変わってしまうのはなぜか?--想像界・象徴界・現実界について 第四章 私とはひとりの他者であるーー鏡像段階からシニフィアンへ アンコール2 手紙は必ず宛先に届く 第五章 父親はなぜ死んでいなければならないのかーーエディプス・コンプレクスについて アンコール3 女性のエディプス・コンプレクスについて 第六章 不可能なものに賭ければよいと思ったら大間違いであるーー現実界について アンコール4 神経症・精神病・倒錯 終 章 すべてうまくはいかなくてもーー分析の終結について 文献案内
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