「おれはどうなったんだ?」 平凡なサラリーマンのグレゴールはベッドの中で巨大な虫けらに姿を変えていた。変身の意味と理由が明かされることはなく、主人公の家族を巻き込んだ不条理な物語が展開していくーー。最新のカフカ研究を踏まえた精緻でテンポよい新訳で贈る不朽の問題作。神話化されつづける作家の実像を、両親や恋人、労災保険局での仕事、ユダヤ人の出自、執筆の背景などから多面的に説き明かす、訳者解説を収録。 ■著者について フランツ・カフカ 1883年生まれ。オーストリア= ハンガリー二重帝国時代のボヘミア王国(現在のチェコ)の首都プラハで、ドイツ語を話すユダヤ人の家庭に生まれる。プラハ大学で法学を学んだのち、労働者災害保険局に勤めるかたわら小説を執筆。『判決』『変身』『ある流刑地の話』『断食芸人』など生前の発表作品のほか、未完の長編『アメリカ』『審判』『城』を遺した。1924年、結核のため死去。 ■訳者について 川島隆(かわしまたかし) 京都大学大学院准教授。専門は近現代のドイツ文学。『カフカの〈中国〉と同時代言説』(彩流社)、『図説 アルプスの少女ハイジ』(共著、河出書房新社)の著書がある。
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