「自分の住むところには 自分で表札を出すにかぎる。」 石垣りんは、早くより東京・丸の内で銀行勤めのかたわら詩を書き、一家六人の家族の暮らしを支え、太平洋戦争の頃には多感な二十代を過ごしました。そういった生活苦さえも詩作の糧にしてしまうしたたかさを発揮して、「表札」など文学史にのこる名詩を生んだのです。 世の中を鋭く観察した詩や反戦詩は、今生きる私たちに勇気を与え、また反省を促します。2020年に生誕100年を迎え、装いもあらたに、これぞ石垣りんという作品を厳選しました。童話屋の詩文庫・決定版。 表札/雪崩のとき/挨拶/弔詞/崖/赤い紙の思い出/いじわるの詩/その夜 貧乏/家/夫婦/私の日記/落語/すべては欲しいものばかり/シコタマ節/くらし 私の前にある鍋とお釜と燃える火と/洗たく物/儀式/脊椎の水/レモンとねずみ 用意/空をかついで/かなしみ/シジミ/花/村/太陽の光を提灯にして/幻の花 …全29編 「石垣さん」 谷川俊太郎 「弔辞」 茨木のり子 編者あとがき「石垣りん小伝」 田中和雄 年譜
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