〈星の時間〉について、ツヴァイクはつぎのように説明している。「芸術家の創造において成就される本質的、永続的なものは、霊感によるわずかな、稀な時間のなかでのみ実現する。同様に、歴史のなかでも崇高な、忘れがたい瞬間というものは稀である。……無数の人間が存在してこそ一人の天才が現われ出るのであり、坦々たる時間が流れ去るからこそ、やがて本当に歴史的な、人類の星の時間というべきひとときが現われ出るのである。」(序文) ゲーテ、ナポレオン、ドストエフスキー、スコットなどの天才が輝きを放った、十二の世界史の運命的な瞬間を凝縮して描いた、ツヴァイク晩年の傑作。 序 不滅の中への逃亡 --太平洋の発見 1513年9月25日 ビザンチンの都を奪い取る --1453年5月29日 ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデルの復活 --1741年8月21日 一と晩だけの天才 --ラ・マルセイエーズの作曲 1792年4月25日 ウォーターローの世界的瞬間 --1815年6月18日のナポレオン マリーエンバートの悲歌 --カルルスバートからヴァイマルへの途中のゲーテ 1823年9月5日 エルドラード(黄金郷)の発見 --J・A・ズーター、カリフォルニア 1848年1月 壮烈な瞬間 --ドストエフスキー、ペテルスブルグ、セメノフ広場 1849年12月22日 大洋をわたった最初のことば --サイラス・W・フィールド 1858年7月28日 神への逃走 --1910年10月の末、レオ・トルストイの未完成の戯曲『光闇を照らす』への 一つのエピローグ(終曲) 南極探検の闘い --スコット大佐、90緯度 1912年1月16日 封印列車 --レーニン 1917年4月9日 訳者のあとがき
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