俳句甲子園世代の旗手、待望の初エッセイ集 恋の代わりに一句を得たあのとき、私は俳句という蔦にからめとられた。 幼い息子の声、母乳の色、コンビニのおでん、蜜柑、家族、故郷……日常の会話や風景が、かけがえのない顔をして光り出す。 人は変わらないけど、季節は変わる。言われてみればそうかもしれない、と頷く。 定点としての私たちが、移ろいゆく季節に触れて、その接点に小さな感動が生まれる。過ぎ去る刻をなつかしみ、眼前の光景に驚き、訪れる未来を心待ちにする。 その心の揺れが、たとえば俳句のかたちをとって言葉になるとき、世界は素晴らしいと抱きしめたくなる。生きて、新しい何かが見たいと思う。(「あとがき」より) 第一章 ここもまた誰かの故郷氷水ーー夏 第二章 檸檬切る記憶の輪郭はひかりーー秋 第三章 負けてもいいよ私が蜜柑むいてあげるーー冬 第四章 短めが好きマフラーも言の葉もーー俳句 第五章 母乳ってたんぽぽの色雲は春ーー春
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