美しくおぞましい調べが生み出す、得も言われぬ酩酊感。目眩がするほど薄暗い欲動の数々に、私はただ圧倒されていた。 〈幻惑の三十一文字はひたひたと悪夢のようにあなたを侵す〉 ーー梨(ホラー作家) 「猟奇歌」には、笑いと戦慄がつきまとっている。 ーー寺山修司 *** 故郷・福岡で、のちに代表作となる幻魔怪奇探偵小説『ドグラ・マグラ』を執筆する合間ーー夢野久作が手帳に綴り、雑誌に発表した短歌連作「猟奇歌」。 発表以来、独自の言語感覚で静かに読者を魅了し続けてきたその本篇と、関連作品を初めてまとめた文庫オリジナル。 短歌史上、最も闇に満ちた一冊がここに。 〈巻末エッセイ〉寺山修司 *** 何故に 草の芽生えは光りを慕ひ 心の芽生えは闇を恋ふのか わが胸に邪悪の森あり 時折りに 啄木鳥の来てたゝきやまずも 【目次】 猟奇歌 [巻末資料] 日記より 参考作品 ナンセンス(随筆) 夢野久作の死と猟奇歌(吸血夢想男) 「猟奇歌からくり」--夢野久作という疑問符(寺山修司)
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