戦争とファシズムの時代に生きた思想家ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)。蹉跌の生涯のなかで彼が繰り広げた批評は、言語、芸術、歴史を根底から捉え直しながら、時代の闇のただなかに、何者にも支配されない生の余地を切り開こうとした。瓦礫を掻き分け、捨て去られたものを拾い続けた彼の思考を今読み解く。 プロローグーー批評とその分身 第一節 せむしの小人とともに 第二節 天使という分身 第一章 青 春の形而上学ーーベルリンの幼年時代と青年運動期の思想形成 第一節 世紀転換期のベルリンでの幼年時代 第二節 独自の思想の胎動 第三節 「青春の形而上学」が開く思考の原風景 第四節 友人の死を心に刻んで インテルメッツォ1 クレーとベンヤミン 第二章 翻訳としての言語ーーベンヤミンの言語哲学 第一節 言語は手段ではない 第二節 言語とは名であるーー「言語一般および人間の言語について」 第三節 翻訳としての言語 第四節 方法としての翻訳ーー「翻訳者の課題」 第三章 批評の理論とその展開ーーロマン主義論からバロック悲劇論へ 第一節 芸 術批評の理念へーー『ドイツ・ロマン主義における芸術批評の概念』 第二節 神話的暴力の批判ーー「暴力批判論」 第三節 文芸批評の原像ーー「ゲーテの『親和力』」 第四節 バロック悲劇という根源ーー『ドイツ悲劇の根源』 第四章 芸術の転換ーーベンヤミンの美学 第一節 人 間の解体と人類の生成ーー『一方通行』と「シュルレアリスム」 第二節 アレゴリーの美学ーーバロック悲劇からボードレールへ 第三節 知覚の変化と芸術の転換ーー「技術的複製可能性の時代の芸術作品」 第四節 中断の美学ーーブレヒトとの交友 インテルメッツォ2 アーレントとベンヤミン 第五章 歴史の反転ーーベンヤミンの歴史哲学 第一節 近代の根源へーー『パサージュ論』の構想 第二節 経験の破産からーー「フランツ・カフカ」と「物語作家」 第三節 想起と覚醒ーー『パサージュ論』の方法 第四節 破壊と救出ーー「歴史の概念について」 エピローグーー瓦礫を縫う道へ 第一節 ベンヤミンの死 第二節 瓦礫を縫う道を切り開く批評 第三節 哲学としての批評 ヴァルター・ベンヤミン略年譜 主要参考文献一覧 あとがき
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