描かれた奇怪な「河童」の国は、戯画化された昭和初期の日本社会そのものであり、また生活の上からも創作の上からも追いつめられていた作者(一八九二ー一九二七)の不安と苦悩が色濃く影を落としている。この作品を書き上げた五ヵ月後、芥川は自ら命を絶った。同じく最晩年の作「蜃気楼」「三つの窓」を併収。
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